リビング・和室間は段差を解消し、間仕切りを開ければ広い大空間に。
先祖代々、およそ100年にわたって受け継がれてきたE様邸ですが、経年による老朽化や天井の低さ、冬の寒さなど、お悩みが尽きなかったと言います。そこで「家検」で住まいの状態を診断。部分的なずれや歪みを解消し、耐震補強も施した上で「このまま子孫までの財産としてこの家を末永く残していきたい」とリフォームされることとなりました。まずはお部屋を狭く見せていた天井を外し、田の字の和室の一部を解体して一間続きのLDKに。古民家ならではの高い小屋裏を活かして天井を上げ、勾配天井としました。あらわしになった大きな梁は、この家の長い歴史を支えてきた力強さに満ちています。また、元々あったガラス瓦の天窓も位置を見直し、部屋全体にやわらかな日差しが降り注ぐようになりました。E様ご自身も「これほど開放的になるとは」と驚かれています。ゆったりとした開放感の生まれたリビングには、掘りごたつを採用しました。冬だけでなく、夏にも足を伸ばしてくつろげる居心地のいい場所です。また音楽鑑賞が趣味のE様のご要望で、スピーカーも4箇所に設置。空間に広がりが生まれたことから音の響きがよく、まるでコンサートホールのような臨場感が楽しめます。また、奥様にとって嬉しい空間もたくさん。対面型になったキッチンは動線にも優れ、水廻りへのアクセスもスマート。小物をすっきりとディスプレイできるニッチスペースも各所に設けています。新設した風の通り抜けるサンルームは、雨の日の洗濯の心強い味方。奥様の大のお気に入りです。さらに家全体には断熱材や複層ガラスサッシを取り入れ、冬でも暖かく快適に。古き良き趣はそのままに、暮らしに必要な機能や性能がライフスタイルに合わせて一新されました。