素材の表情を愉しむのがラスティックの基本。
白を基調としたモダンな空間に、木のテーブルやベンチ、壁面のタイル、食器棚や木箱、コットンのソファを合わせ、ラスティック・モダンにコーディネイトしたダイニングキッチンです。
木目柄がよくわかるフローリングもラスティックを構成する要素。壁面を利用したグリーンも自然を感じさせてくれます。ポイントは、白の基調を邪魔せず、手作り感、素材感を組み合わせるところ。ベンチの脚の一部に鉄素材を用いたり、木の色以外は色を多用せず、寒色または暖色でまとめることで、懐かしいぬくもり感の中にも、大人っぽい落ち着き感も共存できます。
たとえば夏なら、テキスタイルはブルーもしくはグレイでまとめ、タイルの質感、リネンの質感、木の質感など、「質感」そのものを空間を構成するデザインエレメントとして取り入れます。おすすめの家具は、自然なフォルムで素材を愉しめるもの。籐椅子なども空間のアクセントになります。
人工的なシャープさとナチュラルなものを組み合わせる。
インテリアスタイルにおいて「モダン」といえば、ガラスや金属・プラスチックなどの無機的なもの。飾り気がなくすっきりした直線や曲線。人工的でシャープな感じ。白、黒、グレーのモノトーンが基調、となります。そこに木やレンガなどの質感、ナチュラルな風合いのテキスタイルを組み合わせることで、「ラスティック感」を加えることができます。たとえば写真のような直線ラインを強調したモダンな洗面ドレッシングも、やわらかいデザインの壁紙や木箱、グリーンなどの小物使いで洗練された中にもやさしい雰囲気を醸す「ラスティック・モダン」な空間となりました。
ボタニカルとの組み合わせもラスティックの特長。自然を楽しむライフスタイルです。
コンクリート素材と黒の小物で男性的なモダン空間に。
使い込まれた印象をもつ床。これもラスティックスタイルの中でも特徴的なアイテムといえるでしょう。決して汚れているわけではなく、丁寧に使い込まれた風合いは、時間の経過を表現し、選ばれ抜かれたモダンな調度品との取り合わせによって、人生を感じさせる、ゆったりと落ち着いた空間となります。
木箱や古びた風合いの木の丸椅子など「木質感」を用いるのは同じですが、壁や床など空間のベースとなる部分にコンクリートを思わせるタイルや壁紙などを使い、金属の小物や黒っぽい色合いのテキスタイルでまとめれば、男性的な「ラスティック・モダン」に。タイポグラフィやレトロな小物を整然と並べるところがポイントです。